畳の構造と特徴が与える部屋の印象
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畳は素材や厚み、表面の織り方によって部屋の印象を大きく左右し、柔らかな足触りや自然な香りは、暮らしの中で心地よさを感じる一因となっています。使う場所や生活スタイルに応じて、選ぶ種類も変わってきます。そんな畳の基本的な構造や特徴をわかりやすくご紹介しております。素材ごとの違いや用途に合わせた考え方など、住まいに合った一枚を選ぶための参考としてご覧いただけます。
畳は畳床・畳表・畳縁から構成されています。
畳床について
畳の中心部分で普段は見えませんが、最も重要な部分です。畳の生活で感じる、ほど良い硬さ・柔軟性・遮音性・保温性・吸放湿性など、数知れない機能を有しております。特に転んでも怪我をしにくい衝撃を和らげる性質(わら100%の畳床)は、お年寄りや幼児になど弱者にとってフローリングやじゅうたんに無い優しい機能です。
ダニに関しては地球上の殆どの場所でダニは生息しておりますが、畳に関連したダニの大半はケナガコナダニ・ホコリダニ・古くなるとヒョウダニのようなチリダニ類が見られるようになります。ダニに関してはどちらかと言うと後天的原因によるものが多く、生息する条件を作らない努力が重要です。
畳床の種類
畳表について
畳表の種類・品質
い草
畳表に使われるい草は「丸い」と「三角い(七島い)」があります。縁付き畳は「丸い」で織られた畳表が使われ「三角い」は縁なし畳に使われます。(「丸い」も縁なしに使います)品質は「丸い」は断面が真丸く、芯の部分に海綿状の綿がしっかり入り、表皮が厚いものほど上質です。「三角い」は太く、草に油気があり十分な強度を有したものほど上質です。
畳表の特色
畳表は海綿状の芯の部分と表皮で出来ています。(上質なものほど表皮が厚く海綿状部分が大きい)そのため独特な「柔軟性」と「足ざわり」があり、畳床の組み合わせで感触が脳を程よく刺激して脳や体に良い影響をもたらしていることが実証されております。
さらに近年の研究によりホルムアルデヒドやNO2を強力に吸収し、さらにプラスイオンも少なくするなど、同じ家でも畳のあるお部屋は人にとって優しい環境になっております。心が落ち着く・集中力が増すなどの効果があるのは、この他に「色合い」「香」など畳表の多様な機能性質によるものと思われます。また、抜群の抗菌性を有しており中毒性細菌や腐敗細菌に対し繁殖を抑える力が実証されています。ほかにもお風呂に繁殖するレジオネラ菌や水虫の原因の白癬菌に対しても、抗菌性が実証されております。
畳縁について
畳縁は畳の巾部分(畳表の切り落とし部分)を保護補強するための布製の素材です。畳縁をしっかり縫うことで型崩れ・ほつれが無くなります。実用面ではそうなりますが、歴史的に見れば権威の象徴で身分を表すもので、柄・色などの取り決めがありました。素材も絹・麻・綿があり、現在はそれにポリエステルなどが加わり、色も柄も多彩になり見本を見て選択を楽しんでおられるお客様も多くなっております。